【リアル・ヨォルングライフ】 今回のブラブラ日記では、僕達がSki Beachに滞在している間に起こったさまざまな出来事を短いストーリーでいくつかご紹介したいと思います。ここに散りばめられた断片的なストーリーをつなぎ合わせることで、なんとなくヨォルングの人たちの生活の様子が見えてくるのではないかな、と期待してます。 ■戦うキッチン■ 僕たちはDjaluの家に滞在中、無償で滞在させてもらっている感謝を込めて、できるだけ家族全員分の食事を作るように心がけていた。しかしこれが思った以上にハードなのだ!まずあまり頻繁に使われていないキッチンの状況が結構すごい。 滅多に開けない戸棚を開けようものなら、なにかがザワザワと音を立てて移動する。 はっきりいって外で焚き火で調理したほうが精神的に楽なのだが、そんなことを言っては家族に失礼だし、大量に調理する場合そうも言ってられない。 「うっしゃあああ、やるかああああ!!!」 予想される量は家族約10人分+自分達4人分。 ライスはこの家で一番デカイ鍋で無理やり炊く!鍋から焦げ臭い香りが漂ってきても一番上は生米。なんのこれしき炒めればなんとかなるさ!!米が炊けるまでの間ひたすらたまねぎをきざみ続ける。高価なチキンは少量ですますという節約の精神は忘れない。 たまねぎが炒め終わる頃になると、その匂いに誘われたのか続々と人が集まってきた。 外に人数を確認しにいったノン君とまゆみが「暗くて何人いるかわかれへん!!」と悲痛な叫びをあげる。 すでに予定の10人分を作り終わってもまだ米を炒め、卵を焼くのに必死。額からは玉のような汗が流れ落ちていた。待ちくたびれてお腹をすかせたヨォルングの家族たちのためにできあがった料理がつぎつぎと運ばれていく・・。 「ここはレストランの厨房かああああ!!」 という僕たちの心の叫びが、Ski Beachの空に消えていった。 そして卵も、米も、たまねぎもなくなりかけ、体力的にも限界を感じ始めたころ、やっと残った材料で自分達の分を作ったのだった・・。ゴリ君は前回の滞在で天ぷらを作ってあげたらしいのだが、その時は自分達の分が残らなかったらしい。そのつらさは・・・あまり想像したくないなあ。 |トップへ|
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