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Research 林 Jeremy Loop Roots
林 靖典 ポートレート 林 靖典 | ヨォルング語研究者・イダキ奏者

オーストラリア在住ヨォルング語研究者 林靖典の「アーネム・ランド単身赴任」

22. Marrkap「感謝」

■ブーメランと勇気

7月15日。夕方まで大学院で今進行中のヨォルングとの共同プロジェクトに時間を費やした。今回の訪ミリンギンビ、ラミンギニンでヨォルングの協力のおかげでかなり大量の情報をえることができ、研究発表の9割方準備が整った。後はダーウィンの陽の当たらない研究室でもくもくと形にするだけだ。

アーネム・ランドのテント
快適テント生活。夜は震えるくらい寒かった。

今夜から儀礼が行われる場所のそばでテント生活をすることになっているので、夕方過ぎにその場所へ向かった。到着すると、皆待っていてくれたかの様に、「おーーーい!!テントはこっちだ」と言って、叔母の旦那が先日マニングリダで購入した新品のテントを用意してくれた。本当に感謝感謝。

今日で4日連続同じ歌、同じ踊りを繰り返している。そろそろ歌が頭に定着してしまい、知らず知らずハミングするようになってしまった。ディジュリドゥの伴奏がある曲調とは一味違う雰囲気とメロディーがあって、クラップスティックではなく、ブーメランでリズムをとる。

無地のものもあるけど、歌い手それぞれに異なったデザインがブーメランに施されていて、至極かっこいい。欲しい!!けど言い出す勇気がないので、眺めるだけ。

明日がクライマックスの予定だったが少々延期になるらしい。ダーウィンに帰るのは来週の月曜なので、気長にゆっくり楽しもう。それにしても毎日何時間も撮影するのは結構疲れる。

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