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Research 林 Jeremy Loop Roots
RG|ディジュリドゥ奏者
Djambawa Marrawili インタビュー

10. Djambawa ミュージック・ストーリー / イダキ・マニカイ・ブングルの世界へ

G : どうやって様々なディジュリドゥの演奏を身につけたんですか?

以前はかなりいいイダキ・マンだったんだよ。タバコの吸いすぎだなぁ。病院に行って腕(の血管)から新しい部分をとって手術しないといけないそうだ。

前に言ったようにたくさんのことを父さんから教えてもらった。当初、わたしは学校に行くという一つの道だけをただただ望んでいた。その時に自分の名前の書き方や、ノミやハンマーの使い方を知った。ところがある日、父さんが「おまえが学ぶべきものがここにもあるんだ」と言った。イダキ同様に、わたしには唄うべき唄があり、われらの土地について唄うことができる。われらの土地のさまざまな名前、そういったメッセージのすべてを受け取ってはじめて、父さんの言うことを本当に理解したいと想いはじめたんだ。

まず最初に知ったのはウーメラ(ヤリ投げ器)とヤリのことだよ。そのあとにイダキ、ビルマ(クラップスティック)、そして唄、踊りを知っていった。その後より多くのことを知ってクランのリーダーになっていくということに馴染んでいった。われらの文化についてより多くのことを学ぶまでもっともっとこの世界に入っていかなければいけなかったんだ。

Burrut'tji - Mundukul - Lightning Snake

(Djambawaは絵を描いている奥さんを指差しながら)あれを学んでいたとき、あのパターンとデザイン.......父さんは「このパターンとデザインは土地から来ている。あの土地たちはみなストーリーを持っている。じゃぁ、おまえはこれ(土地とストーリー)をどうしたらいんだろうね?」と言った。

わたしはそこへ行かねければいけないって思った。そこに入っていって、学び、それを世界に注ぎこまなければいけない。実際にそうしたんだよ。アーティストとして一人前になった時、わたしは描かなくちゃいけなかったし、若い画家たちを教え、アートセンターの運営者の一人になった。これはとても大事なことで、わたしはこれ(土地とストーリー)を世界に伝えたかったんだ。なぜならそれは.......それはほんとうに大切なことだから。わたしにとってそれ(絵画を描くこと)はほとんど土地の証拠書類といっていいものなんだ。おまえは(わたしの土地にやって来て)「オォー、これがYilparaかぁ」って言うかもしれない。 (おまえにとっては)それだけだ。けれどYilparaはたくさんの違う名前がある。Baniyala、マプラル(スペル不明)、今となってもう随分古い名前になったマリラ(スペル不明)など、こういった違う名前があるんだ。

それだけじゃなく、この土地にまつわるストーリーもある。この土地にはさまざまな違う名前がある。Baniyalaだけじゃなくほかのものが。もっと向うにいったなら、また別の名前がある。これも別の名前、あれも別の名前、すべてのコーナーに、すべてのポイントに、すべての湾に、まわりすべてにストーリーがある。すべてのペインティングがどこから来たのかをしめす場所があり、それには名前があり、ストーリーがある。すべての名前、パターンとデザインがそこから来ているんだ。ペインティングだけではなくManikay(唄)とBunggul(儀式)もね。とても大切なことだよ。

 
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