Rare Music | 貴重なアボリジナル音源

初期のアボリジナル音楽の多くは50年代後半以降にフィールド録音されたものがレコードという形で販売されたものでした。現在では不特定多数になる本当の儀式の録音の販売は著作権の関係上とても難しくなっています。またそれらの多くが再発されていません。それだけに60-70年代の音源は貴重です。JAZZのレコードと違って、アボリジナル音楽のすべてのLP、EP、カセット、CDを集めても100枚にみたない種類しかありません。レコードライブラリーは一生付き合えるリファレンスになりますし、何度繰り返し聞いても飽きがこず、聞くたびに発見があります。

  ※ジャケット写真をクリックするとバックジャケット、レーベル面、付属品を見ることができます。

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The Art of the Didjeridu LP 38,000yen
The Art of the Didjeridu - Australia Wattle D-4 1963
- condition sleeve: G / disc: VG+

AB両面ともにツヤが少なく細かいスレ多数あって常にプツプツとしたバックグラウンドノイズがありますが、キズはなく針圧1.5gで音飛びはありませんでした。レコード盤は180g重量盤に近い厚みのあるしっかりしたプレスです。ジャケット下は破けてしまっていて、テープでの補修跡があります。背の部分はボロボロで崩壊寸前。上面はやぶれていないもののやぶける寸前。裏面の上には「To Dad Birthday 1964」のボールペンでの書き込みと所有者のサイン。もともとジャケットがペラペラなのでこのコンディション以上のものがなかなか出てきません。

A面にはArnhem Landの音楽を研究し自身がディジュリドゥ演奏を学んだTrevor A. Jonesによる解説と演奏が収録されています。演奏にヨォルング的なうまさはなく、どこかバランダ的理解という感じもしますが、伝統奏法を学ぶ人にとっては意外に学び多いものになっています。ハミングの方法やハードタングについても触れています。

B面にはアボリジナルによる他では聞くことができないさまざまなディジュリドゥソロを収録。伝統的な曲の構造をあまり意識しない自由なふるまいを聞くことができます。「Ditamara- Debor」といった珍しいGunborrkのマウスサウンドも収録されています。一番最後に収録されている超重低音のスーパーローなイダキはこのレコードと「Songs from Arnehm Land」でしか聞けない。メガレアなLPレコード。

A-3 Hummed overtone of the 10th
A-4 Wangga of the Northwest
B-1 Ubar accmpanyment and its mouthsound
B-2 Manigai song
Australia Songs of the Aborigines LP 7,800yen
Australia Songs of the Aborigines - USA Lyrichord LLST 7331 stereo
- condition sleeve: EX / disc: EX-

オリジナルはイタリアのアルバトロス盤。こちらはライセンスを受けたLyrichordによるリイシュー。A4サイズ6Pのライナーが付属していて状態はかなりきれいです。A4ペラいちのLyrichordのリリースリストも付属しています。ジャケットに破れはありませんがリングウェアと小傷あり。AB両面にキズはなく、斜めにして見てはじめて見えるスレは多めですが、針圧1.5gでパチなしでノイズなしです。

ほとんどがCape Yorkのディジュリドゥの伴奏のない曲ですが、B面後半に収録された7曲の北東アーネム・ランドElcho島の音源は過去の音源の中でも最高の内容です。イダキ演奏は圧巻で、この7曲のためだけでもレコードで聞く価値有り。クリアーでLPレコードならではの厚みのあるリアルな質感で深みのあるマエストロ的演奏を楽しめます。

A-3 Bora song "Wirru wirru"
B-12 Didjeridu solo and vocal imitation
B-15 Bunggul dance song "Spider"
Songs from North Queensland LP 9,800yen
Songs from North Queensland - Australia EMI AIAS/12 YPRX-1376 stereo 1977
- condition sleeve: EX++ / disc: NM-

レコードはB面にうっすらとした小さなスレが3箇所あるだけでほとんどミントコンディションです。小さなプチノイズはありますが、音飛びや大きなパチノイズはありません。ジャケットは表面がコーティングジャケットなので汚れは少ないが、裏面はマットな紙ジャケなので多少汚れがあります。左上に大きく「G」のマークと右下にディストリビューターのLarrikinのシールが貼ってあります。

普段トップエンドのアボリジナル音楽だけ聞いていると、クイーンズランド州北部のアボリジナル音楽はまったく別の国の音楽のように聞こえてきます。無伴奏のビートレスなお経のような歌唱、大人数でジャングルの中で叫び声が飛び交うような曲(A-1)、シンプルなPoiドラムの4つ打ちをベースにした歌唱など。呪術的な響きの中にどこか陽気さも感じる雰囲気で、アッパーな瞑想感漂う。カセットとLPのみで販売されていてLPはレア。

A-1 Wallaby song
B-6 Women's Wu-ungka song
Songs of Bamyili - Traditional Aboriginal Music of Australia EP 12,800yen
Songs of Bamyili - Traditional Aboriginal Music of Australia - Australia Aboriginal Artists Agency AAA-01 stereo 1976
- condition sleeve: EX / disc: EX-

45rpm。ジャケットにリングウェア、すり傷、若干の色褪せがあります。裂けや破れはありませんが、四つ角はほんの少し削れています。裏面にはボールペンでの「Merry Christmas 1977」の書込みがあります。ジャケットは全体的にピンとした印象があるきれいな状態です。レコードA面は出し入れの際にできたスレがエッジに多数。レコード針の傷が1カ所。B面はキズが2カ所。盤全体はツヤっとしてきれい。

Djoli LaiwangaとDavid Blanasiのタッグで聞くことができる最後の7インチ。BlanasiのMagoソロ4曲!Tom KellyことTom Yorkdjankiの伴奏の曲(A-4/B-2/B-5)もあり、Blanasiと寸分たがわぬ演奏のうまさに度肝抜かれる。このレコードの中で個人的に最も美しいと感じるB-3の「Dalubun」はラブソングだけあって、悲哀と孤独を感じる曲調でDjoli Laiwangaの曲の中でも1-2を争う名曲だと思う。

A-1 Goro-goro the Kookaburra
A-3 Gun-Ngwaral the White Cloud
B-3 Dalubun - a love song
Songs of Tiwi - Traditional Aboriginal Music of Australia EP 7,800yen
Songs of Tiwi - Traditional Aboriginal Music of Australia - Australia Aboriginal Artists Agency AAA-02 stereo 1978
- condition sleeve: VG+ / disc: VG+

45rpm。両面にスレ数カ所とB面にレコード針でできたキズが一つ。全体的にチリチリなバックグラウンドノイズがあります。ジャケット右下に折れ、四つの角は若干削れてます。コーティングなしのジャケットなので表面に日焼けと色褪せ、裏面に沈着した汚れがあります。このシリーズの個体としては比較的きれいです。

ダーウィンの北部にあるTiwi島の音楽を集めた唯一のレコード。オーストラリア本土とは異なる特有の文化があり、歌にも他のアボリジナルにない要素を感じます。同じフレーズを反復し続けるA-1は荒々しく猛々しい。台湾の先住民Bunun族の歌にも似たB-4は、大人数での途切れることのない合唱で荘厳の一言につきる。ワールドミュージック的視点でも聞きごたえのあるレコードです。

A-1 Ingwaati the Honey Bee
B-4 Crocodile on the Watch
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