AB両面ともにツヤが少なく細かいスレ多数あって常にプツプツとしたバックグラウンドノイズがありますが、キズはなく針圧1.5gで音飛びはありませんでした。レコード盤は180g重量盤に近い厚みのあるしっかりしたプレスです。ジャケット下は破けてしまっていて、テープでの補修跡があります。背の部分はボロボロで崩壊寸前。上面はやぶれていないもののやぶける寸前。裏面の上には「To Dad Birthday 1964」のボールペンでの書き込みと所有者のサイン。もともとジャケットがペラペラなのでこのコンディション以上のものがなかなか出てきません。
A面にはArnhem Landの音楽を研究し自身がディジュリドゥ演奏を学んだTrevor A. Jonesによる解説と演奏が収録されています。演奏にヨォルング的なうまさはなく、どこかバランダ的理解という感じもしますが、伝統奏法を学ぶ人にとっては意外に学び多いものになっています。ハミングの方法やハードタングについても触れています。
B面にはアボリジナルによる他では聞くことができないさまざまなディジュリドゥソロを収録。伝統的な曲の構造をあまり意識しない自由なふるまいを聞くことができます。「Ditamara- Debor」といった珍しいGunborrkのマウスサウンドも収録されています。一番最後に収録されている超重低音のスーパーローなイダキはこのレコードと「Songs from Arnehm Land」でしか聞けない。メガレアなLPレコード。